古着をリメイクして作るワンピースの作り方を紹介します。裏地は無く端の処理もほつれ止めを使い、見えないところは単純な作りになるようにしています。襟をつける工程が少し難しいので、ワンピースとは別の付け襟にしました。コスチュームを着せてパークに連れて行く場合などは、付け襟は回ったり取れたりしやすいので、目立たないところで付け襟をワンピースに縫い付けることをおすすめします。
手縫いの場合は少し時間がかかります。所要時間の目安は、初心者の方が手縫いで4〜6時間程度です。写真ではミシンを使用していますが、手縫いでも手順は同じです。
初めてコスチュームを作成される方は、作業の前にページの最後までお読みいただき、全体の流れを把握いただくとスムーズに作れます。
コスチューム全体を作成する場合の材料の目安
- ワンピース(今回使用したものはSサイズでした) 1着
- 布(白) A4 1枚分程度 ※襟部分/綿100%のツイルを使用
- ミシン糸または手縫い糸
- ゴム紐(ベージュ) 約35cm(リボンを固定するために使用します)
- スナップボタン1組
- 綾テープ15mm幅×10cm程度 2本(スナップボタンをつける位置の補強に使います)
- マジックテープ 1cm×5cm程度(襟の着脱部分に使います)
縫い糸、スナップボタン、マジックテープは、それぞれ使用する場所の布の色に合わせて、目立たない色がおすすめです。
今回リメイクしたワンピースは、特に布の痛みも少なかったため、使えない場所がほとんどありませんでした。スカートの上部と下部に上下に分けて使うようにした結果、この1着から2着のワンピースのコスチュームを作ることができました。2着のコスチュームを作ろうとする場合は、あらかじめ裁断の前に布の大きさに余裕があるかどうか、確認しながら作業してください。
古着のリメイクではなく、フェルトを使用して制作することもできます。材料を購入予定の方は参考にしてください。
100均のフェルトを使用した感想をまとめました。↓
型紙データのダウンロード
パーツ一覧
【パーツ】 | 名称 | 材料 | 備考 |
---|---|---|---|
ワンピース | 前見頃(まえみごろ) | リメイクする服 | 左右2枚 |
後ろ身頃(うしろみごろ) | リメイクする服 | ||
袖(そで) | リメイクする服 | 左右2枚 | |
付け襟 | 付け襟 | 布(白) | |
リボン | リボン本体 | リメイクする服 | 表裏2枚 |
リボン中央 | 布(白) |
リボンの作り方は、【作り方紹介】きほんのリボン for シェリーメイ として紹介していますので、こちらのページをご覧ください。なお、このページに掲載のリボンの上部にボリュームのある「リボンA」の型紙を使用しています。
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無料でお使いいただけます。型紙の利用(著作権など)に関してはご利用にあたっての注意事項をご一読ください。
※リボンの型紙は、【作り方紹介】きほんのリボン for シェリーメイ のページで紹介しています。
型紙(PDF)A4サイズ 3枚
型紙の準備&布の裁断
印刷する場合、PDFをコピー用紙に印刷して切り取り、型紙を作成します。
プリンターがない場合、印刷する代わりに手書きで写していただくこともできます。その場合はA4サイズで5mm間隔の方眼紙を使うと便利です。
印刷の場合は縮尺100%で印刷し、背景の方眼が5mm間隔で印刷されていることをことをご確認ください。
型紙は、縫い代を含めた裁断する線を実線で表記していますので、型紙は実線を切ってください。オレンジ色の点線は縫い線(出来上がり線)の目安を記載しています。
布の上に切り取った型紙を置き、チャコペンなどで周囲に印をつけます。この時、全てのパーツが布の上に置ける(布が不足しない)ことを確認してから、印をつけ始めてください。
袖(そで)や前見頃(まえみごろ)など、同じ形の型紙で裏返したものと2枚必要になる場合があります。型紙と作り方の紹介の中に記載しています。同じ形の型紙が2枚あった方がわかりやすいので、慣れるまでは必要枚数分の型紙を印刷し、必要な分量の布を確認するようにしてください。
チャコペンを持ちではない方は、以下の記事も参考にしてください。
印をつけた布を裁断する時は、型紙と同じ大きさに布を切るためにつけた印の内側を裁断していきます。
切り取った型紙の外側につけた印のさらに外側(または印の上)で布を裁断すると、型紙よりも布が大きくなります。型紙と同じ大きさに布を裁断するため、布地の使わない側に線が残るように裁断してください。
作り方
ワンピースの作り方
中表(表の側どうしを内側)に合わせて、肩と脇腹に当たる部分(計3ヶ所)を縫います。縫う前に重ね合わせて(裏返したりしながら)布の表裏をしっかり確認してください。
左右2枚の袖も中表に筒状になるように縫い代 約5mmで縫い合わせます
筒状になった袖を表に返し、裏返した身頃の中に入れて袖を身頃に縫い付けます。今回は、袖の方が大きく作ってあり、ぬいぐるみに着せたときに肩に少しゆとりができるようにしています。肩の辺りで布の重なりを調整し、必要があれば簡単にギャザーを寄せるようにして、脇の縫い目が重なるように縫い合わせます。
袖の布端は一度折り返して縫います。筒状にする際に布を合わせた部分は、開いて折り返すようにすると、袖が丸くなって仕上がりがきれいになります。
裾(すそ)の部分は1回(または2回)折り返して、布端が見えないようにします。布が薄い場合は2回折り返す方が内側からも布端が見えなくなって綺麗に仕上がりますが、厚みがある場合はスカートとして着せたときにゴワゴワしてしまうので、布を実際に折り返してみて折り返す回数は調整してください。裾の処理の後、スカートを中表に筒状に縫い合わせます。
ギャザーは、見頃に縫い付ける側の布の端に2本、縫い目を荒くしてミシンで縫い、下糸を引っ張ってちょうど見頃の縫い付ける側に合うように調整していきます。今回は分かりやすいように下糸の色を白と赤にしましたが、縫い合わせる工程で糸自体を縫ってしまった場合、簡単に抜けなくなるので、目立たない色の糸がおすすめです。
スナップボタン(またはマジックテープ)を付けて、背中で左右の身頃(みごろ)が重なるようにします。スナップボタンは、付け外しに力が加わるため、ニットなど伸びる布を使用している場合には、綾テープなどを使ってスナップボタンの周囲の強度を上げます。今回はスナップボタンは1組だけ使いました。
綾テープは、スカートと縫い合わせた際に縫い代を多めにするため、下は5mm程度長めに残して、布からはみ出すようにして切ります。仮縫いで手縫いで位置を決めて、その後にミシンで周囲を縫いしっかりとつけていきます。ミシンで縫ったあと、仮縫いの糸を抜きます。
マジックテープ(特にゲジゲジした方)は、ダッフィーの肌(ぬいぐるみの表面)にも引っかかりやすい素材のため、傷つけることがあります。製作の途中や完成後に着脱の際は十分に注意して取り扱ってください。心配な方は、スナップボタンをお使いいただくことをおすすめします。
見頃とスカートを縫い合わせていきます。中表に合わせて、ギャザーに偏りがないように注意しながら、まち針などで縫い合わせる場所を確認してください。STEP4でギャザーを寄せるのに使った糸の2本の間を縫うと綺麗にギャザーが出来上がります。
付け襟の作り方
中表にして表裏の2枚を重ね合わせ、縫い代5mm程度で周囲を縫います。このとき、返し口を残すことを忘れないでください。
角になっている部分は、綺麗に裏返すために角を切り落とします。ミシン糸は切らないように、また縫い目に近すぎると布自体がほつれることがあるので、少なくとも2mm程度は縫い目から外を残すように気をつけてください。
ぬいぐるみの正面、口の下にくる部分で、襟をつけるようにしました。マジックテープがはみ出すと目立つので、目立ちにくいように形を調整して手縫いで縫い付けます。このとき、裏の布にのみ針を通し、表には糸が出ないように縫うと仕上がりが綺麗になります。
使用する布によっては、返し口から返してアイロンをかけるだけで、(周囲は縫わずに)襟らしくなるかもしれません。今回使用した綿100%のツイルでは、表に返した状態だと少しゴワゴワして、襟っぽくならなかったため、表に返した状態からさらに、周囲を縫いました。この場合、返し口はこのときに縫うので、口を閉じる作業は必要ありません。
リボンの作り方
リボンの作り方は、【作り方紹介】きほんのリボン for シェリーメイ として紹介していますので、こちらのページをご覧ください。なお、このページに掲載のリボンの上部にボリュームのある「リボンA」の型紙を使用しています。
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